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宝塚メイクで変身してみた ―娘役メイクのやり方―

みなさんこんにちは、メディコスメ編集部です。

伝統あるあの「宝塚歌劇団」独特のメイク「宝塚メイク」。
一体どんな風にするんだろう?と興味を持ったことのある方も多いのではないでしょうか。
今回は、宝塚メイクの写真スタジオ出身、美容師の田代さんに、
宝塚娘役メイクのやり方を教えていただきました。

【使うもの】
◎化粧下地/セザンヌUVウルトラフィットベースN
◎ファンデーション/ミツヨシ ツーウェイケーキ05
◎ファンデーション/ミツヨシ フェースケーキ
◎ほほ紅/ミツヨシ ほほ紅4
◎アイシャドウ/マリークヮント アイオープナーN
◎アイシャドウ/チャコット メイクアップカラーバリエーション ダックブルー
◎アイシャドウ/チャコット メイクアップカラーバリエーション サーモン
◎アイライナー/ルボタン ライン ブラック
◎つけまつ毛
◎アイブロウペンシル/ミツヨシ アイブロウペンシル
◎フェースパウダー/チャコット プロフェッショナルズ フィニシングパウダー

※今回は、マスク着用前提でご紹介するため、チークとリップは省略しています。

▼実際のポーチの中はこんな感じでした

【娘役メイクのやり方】
■ベースメイク

①化粧下地を顔全体に塗る
▼使ったのはコチラの化粧下地
(基本的には何でもOKですが、一般的にこちらの商品を使っているそうです)

<宝塚メイク豆知識>
舞台上は照明焼けするので、日焼け止めをしっかり塗る演者さんが多いそう。
今回使った下地も、しっかりSPF36 PA++です。

※普段の舞台メイクではドーランを塗りますが、今回は省略していきます。
ドーランを塗らなくても宝塚メイクは再現可能です!

②ツーウェイパンケーキを顔全体に塗る
▼使ったのはコチラのツーウェイケーキ

ツーウェイパンケーキとは、舞台用ファンデーションのこと。
水をつけてもそのままでも使えます。
これを塗ることで、お肌がかなりマットな印象になります。

③フェースパウダーを顔全体に付ける
▼使ったのはコチラのフェースケーキ

ピンクと白を調合したものを使います。
※普段の舞台メイクでは、濃い練りのコスメで鼻たてを入れますが、舞台以外で入れると、鼻だけが濃く浮いてしまうので、今回は省略します。お家でまねされる場合も、省略でOKです!

<宝塚まめ知識>
舞台メイクの際は、顏の淵に赤い地紅を塗ります。
これは、顔を立体的に見せる効果があります。
強い照明の当たる舞台上で、全体的にしろ飛びしてしまうのを防ぐためのメイク術です。

▼ベースメイクが完成しました!

■アイメイク
▼この形を目指していきます!

④ アイホール全体にピンクのほほ紅を塗る
▼使ったのはコチラのほほ紅


アイホールにピンクを乗せることで、堀を深く見せることができます。宝塚で演じるのは基本的に外国の役なので、堀を深く見せること、顔を立体的に見せることを意識した手順が多くあるんです。

<宝塚まめ知識>
以前はブルーを使うことの多い時代がありました。
これは、外国人のブルーの瞳を表していたそうです。


⑤ アイホール全体に白のアイシャドウを塗る
さらに顔を立体的に見せます。
▼アイホールにピンクと白を入れると、このようになります。

<宝塚まめ知識>
伝統ある宝塚メイクですが、時代で少しずつ変わっていきます。
ブルーを使うメイクが主流だったのを、ブラウンに変えたのが、真矢みきさんだという噂も。男役で初めて長髪スタイルにしたのも真矢みきさん。当時は、宝塚の異端児と呼ばれたそうです。

 

⑥ アイラインを引く
▼使ったのはコチラのアイライナー
(舞台用なので黒色が濃く出るほか、水でこすって落ちやすいのが特徴です)

アイラインは、目幅の真ん中が高くなるように引きます。どんぐり目・タレ目にすると、かわいらしい印象になるので、自分の目の形には合わせず、どんぐり目&タレ目に近づけるよう意識して書いてください。目頭にも少しアイラインを入れます。

このあたりから、一気に目が重くなったような、何かを乗せたような感覚が出てきます!

⑦ アイホールのピンクと白の間に、ブルーのラインを入れる
アイシャドウ/チャコット メイクアップカラーバリエーション ダックブルー
▼ブルーを入れると、このようになります。


ブルーを入れることで、顔が立体的に見えます。

⑧ 目の下にピンクとブルーの色を入れる
▼使ったのは、先ほどのブルーのアイシャドウと、色違いのピンクのアイシャドウの2種類


▼目の下に色を入れると、このようになります。

⑨ つけまつ毛を付ける
▼使ったのはコチラのつけまつ毛

付ける前に、つけまつ毛をねじって咲かせたい形を作ります。
アイラインを引くとき同様に、できるだけ目を丸く見せることを意識して付けるのがポイントです。今回はアイプチでつけまつ毛を付けました。
▼つけまつ毛を付けると、このようになります。

真ん中が高くなるようにまつ毛を付けると一気に映えますね!

⑩ 目の下にラインを入れる
先ほどと同じアイラインを使います。

目を大きく見せるため、実際の目の下のラインよりも下目に書くのがポイントです。
下まつ毛と上まつ毛も書きます。目の上をアイラインやまつ毛で盛っているので、下も盛ってバランスをとります。アンバランスになると、マヌケ顔になってしまうんです。

▼上下のまつ毛を書くと、このようになります。

⑪ 眉毛を書く
▼使ったのはコチラの3色のアイブロウペンシル


3色使うことで、立体感が演出できます。
最初は薄い赤茶色で全体を書き、濃い色で眉毛の色を足すイメージです。
最後に1本しっかり入れると立体感が出ます。

▼眉毛を書くと、このようになります。


・眉毛は細ければ細いほど老けて見える。
・目と眉の間が広いほどかわいらしいイメージになる。

という鉄則があるそうで、娘役の眉毛メイクでは、
《太めに/目と眉の間は広めに/そして娘役メイクのテーマ、丸く優しく》
を意識します。

■仕上げ

⑫ 鼻たてを入れる
王道はブラウン系ですが、娘役の場合は、ピンクや紫系の色で入れる場合もあるそうです。娘役の鼻たては、目の内側からスーッと入れるのがポイントです。

⑬ ハイライトを入れる
▼使ったのはコチラのパウダー

⑭ おでこの淵を黒くぬる
アイブロウペンシルでおでこの淵が丸くなるように塗っていきます。
おでこも目も眉毛も、丸いのが娘役メイクなんですね。

⑮ 眉毛にピンクのチークを乗せる
このひと手間で、やわらかい印象に仕上がります。

■完成!!

ウィッグとアクセサリーをお借りして、雰囲気もすっかり娘役になりきれました!

▼今回ご紹介した、メイク動画はこちら!


 

今回は、宝塚・娘役メイクのやり方をご紹介しました。宝塚メイクの世界では、「女らしさ=丸み」というのがとても印象的でした。次回は、宝塚の花形・男役メイクをご紹介します。お楽しみに!

 

田代さんプロフィール


かわいいを創造するアーティスト
宝塚メイク写真館出身/美容師